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― 布ぞうり ―
布ぞうり 人気のヒ・ミ・ツ

新婦人しんぶん
2007年8月2日号


新婦人の小組合同体験会でも、参加者が殺到するなど、雑誌・テレビでもブームをまきおこしている手づくり布ぞうり=I いったいこの人気の秘密は…?!
●伝承文化のよさを 
 手づくり布ぞうりの魅力を探るべく、1年以上つづけている、新婦人の東京・葛飾飾支部柴又班「布ぞうり小組」を訪ねました。
 まずは記者も体験! 一般的には手足を使って編みますが、葛飾支部では、腰に負担がかからないように、大工さんに木の土台をつくってもらい普及しています。台に縦糸(4本)をかけて引っぱり、布を横からくぐらせ指でトントンと打ち込みながら編んでいく作業は職人気分を味わえ、楽しいぃ〜! つま先から編み始め、最後2本の縦糸を引っぱると、みるみるかかとが丸くなり完成! 「だれが考えたのか、すばらしい技術です。日本の伝承文化よね」と、リーダーの土井さん。
 土井さんが、4年前、故郷(千葉)の物産店で売っていた布ぞうりの作者を訪ね、技術を学んできたのが葛飾での始まり。本を見ながら自力で作るのは難しいですが、体験者に手ほどきを受けながら教われば、だれでも作ることができます。布ぞうり小組は、初心者が経験者に交じって教わることができる、貴重な場にもなっているのです。
 布ぞうりをきっかけに新婦人に入会して1年の小倉さんは、2年前にフリーマーケットで布ぞうりを買ったのが出合いとか。「あまりにステキなので、しばらくは玄関にインテリアとして飾っていたのですが、履いてみたら、綿なので汗を吸い、履き心地がいいんですよ。特に風呂上がりなんて最高! どこかで教わることができないかなと思っていたときに、新婦人の体験教室を紹介されて以来、魅力にとりつかれてしまいました」と。
 小倉さんはこの日、孫(1歳7カ月)用に作ったピンクのかわいらしい布ぞうりを持参しました。「どんな生地を選ぶか、素材、色、柄、鼻緒の色や柄で、雰囲気がまったく違うものができる。最初のころは難しくて、なかなか左右があわなかったけれど、何足か編むうちに、やっといろいろな工夫ができるようになった」と話します。

●人の輪ひろげる底力
  新婦人の体験教室がきっかけで始めた座間さんは、「家でもせっせと作っていますが、手を動かしながらおしゃべりする毎月の小組がとにかく楽しみ。一つとして同じ作品ができませんから、みんなの作品に刺激を受けます」と話します。この1年で百足以上を作ってきましたが、「ほとんど人にあげちゃった」と座間さん。
 座間さんが感じている布ぞうりの底力は、人の輪をひろげていくこと。「玄関や部屋に飾っておくと遊びにきた人が関心を示し、プレゼントされた人が作り方を教えて≠チて聞いてきたり、どんどん人間関係がひろがっていく。その輪は友だちの友だちまでひろがっている」と笑います。PTAのバザーに、祭りの出店に、喫茶店におきたい…など、座間さんのもとにはさまざまな注文が絶えず、「一人暮らしですが寂しがっている暇はない」ほど。「楽しいですねぇ〜、なんでこんなに楽しいのかしら。今では布ぞうりのない生活は考えられない」と話します。

●布の命を最後まで 
 「私はみんなの楽しみ方とは少し違うわね。私の場合は、たんすの中の古布をいかに再利用するかに喜びを感じている」と話すのはサブリーダーの伊藤さん。伊藤さんが特に魅力を感じているのは、着物など和もののリフォームです。「たとえばこの服ね、百年前のおじいちゃんの着物でつくったの。穴があいて、いよいよ着られなくなったら、布ぞうりにして履こうと思っているのよ」と、青色が美しい絹地のツーピースを見せてくれました。「田舎は栃木なんですが、都会から帯や着物を持って、コメや野菜と交換してほしいとたくさんの人が。その着物がまだ残っているの。歴史を刻んだ布の命を最後まで大切にしたい」と。
 新婦人の支部ニュースに、「布ぞうり用に古布募集!」とお知らせを出すと、さまざまな布が集まってきます。「カーテン地は厚くて編みにくかったわね。でもサラッとした履き心地よ」「トウモロコシの皮でも編んだのよ」と、みんなのチャレンジ精神は衰えません。ミニサイズ、スリッパ型、かかとの高いものなどバリエーションにも挑戦しています。子どもからお年寄りまで、だれもが楽しめますが、奥はどこまでも深いと痛感。女性たちの要求に応えて、合同体験会での講習、小組づくりなど、発展させたいですね。布ぞうりだけでもさまざまなバリエーションがあり、小物づくりと組み合わせて楽しむこともできます。

※ブームの背景には
 「日本人の履物といえば、1950(昭和25)年代ころまで、ぞうり、げたなどでした。ぞうりは、わら以外のさまざまな素材でも作られていましたので、布ぞうりもかなり前からあったと思われます」と「日本はきもの博物館」(広島県)の学芸員、市田さん。
 わらぞうりの技術を布ぞうり用に改良し、国内外に普及している人気サイト「全国手作り布ぞうりの会」の「管理人」浜田さん(72)は、「70代以上の人は、私のように子ども時代に見よう見まねでわらぞうり作りを体験している人が多い。わらをロープや布に変えてのぞうりづくりは、そういう人たちが各地でしていたはず。それが、テレビや雑誌などに取り上げられるたびに興味を持つ人たちが増え、今のようなブームにつながっていった。背景にマスコミの影響力があるのは確かですが、私は一番の人気の秘密は、みんなでする物づくりの楽しさ≠セと思います」と。浜田さんのホームページは2000年に開設されましたが、アクセス数がここ4、5年爆発的に増え、「人気は衰えるどころか広がるばかり」とうれしい悲鳴をあげます。

 新婦人葛飾
 柴又班 (柴又地域)
  第1(木) 午後1:30〜3:30
    新婦人葛飾 事務所2F
       (要望のあるとき) 運営費300円
           

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